小学生の学習方法

国語嫌いを克服!小学生が楽しく学べる学年別の国語学習法まとめ

国語嫌いを克服!小学生が楽しく学べる学年別の国語学習法まとめ

「うちの子、国語が苦手みたい…」と悩む親御さんは少なくありません。国語は算数のように公式で解ける科目ではなく、語彙力や読解力、表現力といった力を日々の積み重ねで養う必要があります。そのため、一度つまずくと「国語は嫌い」という気持ちになってしまうこともあります。

しかし、国語力は家庭でのちょっとした工夫や楽しい取り組みを通して、大きく伸ばしていくことが可能です。本記事では、低学年・中学年・高学年のそれぞれの段階に合わせて、国語嫌いを克服するための学習方法をまとめました。子どもが自然と「国語って面白い!」と感じられるようなヒントを紹介します。

国語が苦手な子供の特徴は?

国語が苦手な子供にはいくつかの共通した特徴があります。例えば、本を読むのを嫌がる、文章を最後まで読み切らない、登場人物の気持ちを理解するのが難しいと感じる、などが挙げられます。また、語彙が少ないために文章の意味を正しく捉えられないケースも多く見られます。こうした特徴は「能力がない」ということではなく、経験や習慣の不足によって生じている場合が大半です。つまり、ちょっとした工夫で改善していけるものなのです。

親がすべきことは何?

国語力を伸ばすためには、まず子供が「言葉を楽しむ」体験を重ねることが重要です。親ができることは、そのきっかけを作ってあげることです。たとえば読み聞かせや会話の中で「どう思う?」と問いかける、楽しい言葉遊びを一緒にする、図書館や本屋に連れて行って好きな本を選ばせる、といった工夫が効果的です。親が「勉強させる」というよりも「一緒に楽しむ」姿勢を見せることで、子供は安心して国語に向き合えるようになります。

塾に行かせるだけでは国語力は伸びない?

国語は算数や理科のように「公式を覚えればすぐ解ける」教科ではありません。塾に通うことで問題の解き方を学ぶことはできますが、本質的な国語力──つまり「語彙力」「読解力」「表現力」──は日常生活の中で培われる部分が大きいのです。したがって、塾に行かせるだけでは十分ではなく、家庭での読書習慣や親子の会話などが不可欠です。家庭と塾の両方で学びの機会を補い合うことで、国語力は着実に伸びていきます。

低学年(1~2年生)の国語学習の工夫

低学年のうちは、まだ文字を追うことや文章を理解することに慣れていない段階です。この時期に大切なのは「勉強」と意識させるよりも、国語に親しみ、楽しさを感じられる体験を積み重ねることです。親御さんの関わり方ひとつで、子どもが「国語は苦手」から「言葉って面白い!」へと変わるきっかけを作ることができます。以下では、低学年の子どもが楽しく取り組める工夫を紹介します。

親の読み聞かせで本を好きになる

まだ自分で長い文章を読むのが難しい低学年では、親の読み聞かせが大切です。お子さんは耳で物語を楽しむことで「本は面白いもの」という体験を積み重ねられます。読み終えた後に「どの場面が好きだった?」と問いかけると、感想を言葉にする力も自然と育ちます。

しりとりやカルタで語彙を増やす

遊びの中で言葉を覚えるのは効果的です。しりとりやカルタは語彙を増やすだけでなく、言葉に対する興味を持たせるきっかけにもなります。兄弟や家族みんなで参加すれば盛り上がり、学習という意識なく楽しめます。

短い音読を習慣にする

毎日少しずつ音読を行うことは、読む力を育てる第一歩です。1日1分、数行だけでも十分。声に出すことで集中力や読解力が向上し、「読めた!」という成功体験が自信になります。

絵と文章をつなげる読書

絵本やマンガのように、イラストが豊富な本を活用すると、文章とイメージを結びつけやすくなります。特に低学年は視覚から情報を理解するのが得意なため、物語の世界に入り込みやすく、国語の楽しさを感じられます。

言葉遊びを生活に取り入れる

「ご飯の名前でしりとりしよう」「今日は“あ”で始まる言葉を探そう」など、日常生活の中に国語遊びを取り入れることで、学びが自然に習慣化します。家庭の中での小さな工夫が、言葉への関心を高めるきっかけになります。

中学年(3~4年生)の国語学習の工夫

中学年になると、文章を読む力がつき始め、理解力や表現力を少しずつ深めていく時期です。この段階では、読んだ内容を「考える」「まとめる」「書き表す」といった力を伸ばすことが重要です。親御さんのサポートによって、日常生活の中で自然に練習できる工夫を取り入れると、国語力はぐんと育ちます。

登場人物の気持ちを親子で話す

物語を読むときに「どうしてこの子は怒ったのかな?」「もし自分だったらどうする?」と会話すると、登場人物の心情を読み取る練習になります。読解力はただ文字を追うだけでなく、気持ちを考えることで深まっていきます。

一言要約ゲーム

読んだ文章を一言でまとめる練習は、要点をつかむ力を育てます。「今日読んだ話を一言で説明して!」とゲーム感覚で取り組むと、自然に要約力が鍛えられます。短く言い換える力は、作文やテスト問題でも役立ちます。

作文や日記を続ける

旅行や日常の出来事を文章にすることで、自分の考えや体験を言葉で表現する習慣が身につきます。「楽しかったことを3行で書こう」など、最初は短くても構いません。書くことが苦にならない工夫を続けるのがポイントです。

身近な素材で国語に触れる

新聞の広告やスーパーのチラシなどを題材に「これは何を伝えたいのかな?」と一緒に考えると、文章の意図を読み取る練習になります。身近な題材は親子で話題にしやすく、学習のハードルを下げてくれます。

クイズ形式で漢字・語彙を学ぶ

「この漢字はなんと読む?」「同じ意味の言葉を探してみよう」など、クイズ形式で学ぶと楽しく取り組めます。カードやアプリを活用すればゲーム感覚で学習でき、自然に語彙力が広がります。

高学年(5~6年生)の国語学習の工夫

高学年になると、学習内容はさらに高度になり、物語文だけでなく説明文や論説文など幅広い文章に取り組むようになります。ここでは、考える力や表現する力を伸ばし、中学校以降につながる基礎を築くことが大切です。家庭では、親子の会話や実践的な学習の工夫で、国語を「得意科目」に変えるサポートができます。

説明文や論説文に触れる機会を増やす

高学年になると物語だけでなく、説明文や論説文を読む機会が増えます。少しずつ取り入れて慣れておくと、中学校で必要な読解力の基礎が作られます。文章の構造を意識しながら読むことが大切です。

親子ディスカッション

「あなたはどう思う?」「賛成?反対?」と親子で意見を交わすことは、自分の考えを言葉にする練習になります。会話の中で表現力が育ち、文章を書く力にもつながります。

語彙力アップの習慣づけ

分からない言葉に出会ったときは、国語辞典を引く習慣をつけましょう。その後に「自分の言葉で説明してみる」とより定着します。語彙が増えると読解もスムーズになり、文章の理解度が格段に高まります。

発表や音読を楽しくする

ニュースキャスターや声優になりきって音読するなど、表現に遊びを取り入れると発表への抵抗が減ります。人前で堂々と話す経験は、国語だけでなくコミュニケーション力全般に役立ちます。

テスト問題を小分けに練習

高学年になるとテストも難しくなり、苦手意識が強く出やすいです。物語文・説明文・詩などジャンルごとに分けて、基礎的な問題から少しずつ練習すると負担が少なく、達成感も得やすいです。

まとめ

国語は「勉強しなさい」と押しつけても力がつきにくい教科です。むしろ、親子で楽しみながら言葉に触れる時間を持つことが、最も大切な学びにつながります。学年ごとに必要な工夫は異なりますが、共通して大切なのは「国語を嫌いにさせない」ことです。

日常生活の中で国語を自然に楽しむ工夫を積み重ねていけば、子どもは自分から本を開き、言葉を使うことに自信を持てるようになります。今日からできる小さな工夫を取り入れて、国語を「苦手」から「得意」へと変えていきましょう。

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