マインクラフトは、小学生のプログラミング教材として最適と言われています。
しかし、マインクラフトはあくまでゲームであるため、親御さんたちの一部では懐疑的な見方をしている人もいると思います。
子どもはマインクラフトのソフトを欲しがりますし、ゲームソフトとしては価格が安く、手に入れやすいです。
1家庭にソフトが数本ある事もありますし、発売から何年も経過しているにもかかわらず、人気は全く衰えないのがすごいですよね。
今回は、マインクラフトはどのようなゲームなのか、マインクラフトを通じて学べることは何なのかを詳しく説明したいと思います。
お子さんからマインクラフトが欲しい!
とせがまれている方の参考にもなればと思います。
Minecraft(マインクラフト)とは?
マインクラフト(Minecraft)は、ブロックを使って自由に建築や冒険が楽しめるサンドボックス型のゲームです。
資源を集めて生き残る「サバイバルモード」や、無制限に創造できる「クリエイティブモード」など、さまざまなプレイスタイルが可能です。
教育版ではプログラミングや論理的思考を学ぶツールとしても活用され、子どもから大人まで幅広い年齢層に人気があります。
その無限の自由度と創造性が大きな魅力です。
マインクラフトには教育版(Minecraft Education Edition:学校や教育機関向けに作られた特別版)もあります。
プログラミング学習やグループ活動に使われることが多く、学校のみならず様々なイベントでも使用されています。
ゲームの目的
マインクラフトには決まった目的やストーリーは無く、プレイヤーが自由に目標を設定し、さまざまな遊び方が可能です。
主な目標は以下の通りです。
- クリエイティブな建築:自由に建築物を作る。
- サバイバル生活:資源を集め、生き残るために工夫する。
- 冒険と戦闘:モンスターを倒したり、最終ボス「エンダードラゴン」を攻略する。
- プログラミングや学習:教育版でプログラミングを学ぶ。
戦い中心の生活を楽しんだり、街を作ったり、非常に自由度が高いのが特徴です。
当サイトは主に学習に関する情報をテーマとしたサイトですので、マインクラフトが小学生の学習(プログラミング)に関し、どれだけ利用価値が高いのかをご紹介したいと思います。
ゲームの基本概要
- ジャンル:サンドボックス型ゲーム(自由度の高いオープンワールド)
- 発売日:2011年正式リリース(2009年にベータ版公開)
- 対応プラットフォーム:PC、ゲーム機(PlayStation、Xbox、Nintendo Switchなど)、スマートフォン(iOS、Android)
- プレイヤー数:シングルプレイ・マルチプレイの両方に対応
主なゲームモード
サバイバルモード
限られた資源を使い、モンスターや環境の危険を避けながら生き残る。空腹、落下ダメージ、溺死など現実的な要素も含まれる。
クリエイティブモード
資源が無制限で、空を飛べ、純粋に建築やデザインを楽しむことができる。
アドベンチャーモード
他のプレイヤーが作成したワールドで指定された条件下で遊ぶ。レベルデザインやストーリーを楽しむのに適している。
ハードコアモード
サバイバルモードの上級版。一度死ぬとそのワールドは削除される。
マインクラフトを利用して学べること
マインクラフト(Minecraft)は、遊びながら学べる優れた教材として注目されています。
その特徴を活かして、さまざまなスキルや知識を楽しく身につけることができます。
以下に、具体的に学べる内容を解説します。
1. プログラミングスキルを学べる
マインクラフトには、ブロック型プログラミングやテキスト型プログラミングを学べる環境が用意されています。
簡単なコードを使ってキャラクターを動かしたり、自動装置を作ることで、プログラミングの基本概念(条件分岐、ループ、変数、関数など)を実践的に学べます。
2. 論理的な思考を育む
課題を達成するために必要な手順を分解し、効率的な解決策を考える力が養われます。
たとえば、建物を建てるために素材を集め、設計し、組み立てるといったプロセスを通じて、論理的思考が自然と身につきます。
3. 創造性とデザインスキルの向上
マインクラフトでは、ブロックを自由に組み合わせて建築やデザインが可能です。
家や城、街全体を設計する中で、空間デザインや色彩感覚など、創造性を伸ばすことができます。
4. 協調性や協力の重要性を学べる
マルチプレイで他のプレイヤーと一緒にプロジェクトを進めることで、チームでの役割分担や協力の重要性を学べます。
共同で街を作る、大規模な建築を分担するなどの活動を通じて、コミュニケーションスキルも向上します。
5. 問題解決能力の向上
ゲーム内で直面する課題(モンスターの対処、資源の管理、建築の効率化など)を解決する力を鍛えられます。
たとえば、農業を自動化する装置を作るといった実用的な課題解決を楽しみながら学べます。
6. STEM教育要素
科学、技術、工学、数学の要素を含む活動が多く、特にRedstone(レッドストーン)を使った回路作成は、エンジニアリングの基礎を学ぶのに最適です。
また、ゲーム内での計算や論理ゲートの作成は数学的思考を鍛えます。
7. 時間管理と計画力
目標達成のために必要なタスクを計画し、実行する力が養われます。たとえば、夜が訪れる前に安全な家を建てたり、資源を効率的に集めるスケジュールを組む必要があります。
8. 自己表現の手段
マインクラフトは、アイデアや個性を自由に表現できる場です。
好きなテーマに基づいて建築を行ったり、独自のワールドをデザインすることで、自分らしさを発揮できます。
9. データ構造とアルゴリズムの基礎
複雑なプロジェクトを進める中で、データ整理や効率的なアルゴリズムを作成するスキルが求められます。
例えば、効率的な資源管理や探索アルゴリズムを考案することで、プログラミングの応用力が身につきます。
10. 異文化理解と歴史の学習
歴史的建造物を再現したり、異なる文化に触れるテーマのワールドを作ることで、異文化や歴史への興味を深めることができます。
たとえば、ピラミッドや中世の城の建築プロジェクトなどがその一例です。
11. ゲーム開発の基礎
マインクラフトのMOD(改造データ)やカスタムワールドの作成を通じて、ゲーム開発の基本的な流れや仕組みを学べます。
新しいアイテムやキャラクターを追加することで、ゲーム設計の基礎が理解できます。
12. プレゼンテーション能力
自分が作成した作品やプログラムを他者に説明することで、プレゼンテーションスキルが向上します。
特に、共同プロジェクトでは成果物を発表する機会が多くあります。
学習に適した具体例と学べる内容
1. 自動農場の作成
- 内容:プログラミングを活用して、自動で種まきや収穫を行う農場を作る。
- 学べること:アルゴリズム設計、資源管理、プログラミング基礎(ループ処理や条件分岐)。
2. Redstone回路での自動ドア作成
- 内容:Redstoneを使って自動で開閉するドアを設計。
- 学べること:電子回路の基礎、論理ゲート(AND/OR)の仕組み、効率的な設計の考え方。
3. ピラミッドの再現プロジェクト
- 内容:エジプトのピラミッドをブロックで再現。
- 学べること:歴史や文化への理解、建築設計、スケール感の把握。
4. 街づくりプロジェクト
- 内容:道路、建物、公園などを設計し、街全体を構築する。
- 学べること:都市計画の基礎、チームでの役割分担、デザインスキル。
5. 地下鉄システムの構築
- 内容:トロッコとレールを使った地下鉄を設計・構築する。
- 学べること:交通システムの基礎、効率的なネットワーク設計、リソース管理。
6. モンスター防衛装置の開発
- 内容:Redstoneやトラップを使った防衛システムを作る。
- 学べること:問題解決能力、論理的思考、エンジニアリングスキル。
7. 自然再現プロジェクト
- 内容:山、川、森林などの自然景観を再現。
- 学べること:地理や生態系への理解、環境デザイン、観察力。
8. 歴史的建造物の制作
- 内容:お城や寺院などの歴史的建造物を正確に再現。
- 学べること:歴史や文化の知識、建築スキル、資料を基にした設計能力。
9. プログラムを使ったNPCの動作制御
- 内容:プログラミングを使ってキャラクターに作業をさせる。
- 学べること:プログラムのデバッグ、動的制御の基礎、応用的なプログラミングスキル。
10. マルチプレイでの大規模プロジェクト
- 内容:複数人でテーマに沿った大規模建築(テーマパークや要塞など)を作る。
- 学べること:コミュニケーション能力、プロジェクト管理、協力して目標を達成するスキル。
まとめ
論理的思考、創造性、問題解決能力、歴史や科学の知識など、幅広いスキルを楽しく学ぶ教材としての一面を併せ持ったゲームは、他にはなかなかありません。
普段から気軽に遊べるのに、学習教材としての一面も併せ持ったゲームだからこそ、マインクラフトは小学生の学習に向いていると言えるでしょう。
マインクラフトは、様々な媒体でプレイ可能です。
java版(PC)をはじめ、Switch版、PS版など、様々なゲーム機に対応しており、価格は4,000円程度です。
一般的なゲームよりも安めの価格設定なので、購入すればずっと長く遊べますし、学ぶことができます。
ただし、教材などは配布されていますが、それらを導入するための知識が必要となりますので、もしマインクラフトを教材として利用するなら、予め利用方法を親御さんがチェックして上げる必要があります。