算数の宿題やドリル、テキストで勉強している際に、計算を端折ってしまうお子さんがとても多い印象です。
テキストやドリルで勉強する際は、答えが合っていればそれでいいわけではなく、途中の計算過程が重要です。
極論、答えが間違えていたとしても、途中の計算過程が正しいものなのかが、勉強をする上での重要なポイントとなります。
計算式をしっかり書いて進めるメリットを解説します。
計算過程を記録するメリットとは?
計算過程を記録しておかないと、答え合わせをする際や、答え合わせをする先生や親御さんが、その子がどんな計算過程を経て答えにたどり着いたのか、わかりません。
なので、お子さんに問題を解かせた場合は、計算過程をしっかり書くことを習慣づけることが大切です。
答え合わせは、最終的に導き出された答えが合っていればそれでよいと考えがちですが、最も大切なのは、計算過程です。
計算過程が正しくないと、その他の問題を解くことが出来ませんよね。
では、その他に計算過程を書き留めておくことのメリットをご紹介します。
ミスの原因を特定できる
計算過程をきちんと記録することで、答えが間違っていた場合にどの部分でミスが起きたのかを特定できます。
例えば、四則演算の順序を間違えたのか、数字を書き間違えたのかが一目で分かります。
このプロセスがないと、「なぜ間違えたのか」を振り返ることができず、同じミスを繰り返してしまう可能性が高くなります。
特に人に見てもらう場合は、計算過程が無いと手間がかかってしまいます。
思考の整理ができる
計算過程を書くことで、頭の中で行っている処理を視覚化できます。
計算の順序や考え方を整理しやすくなり、効率的な学習が可能になります。
特に複雑な計算では、一つ一つのステップを書き出すことで、問題全体を理解しやすくなります。
応用にもつながってくるので、メリットが非常に大きいです。
自分自身の思考を見直せる
計算過程を書き残すことで、自分がどのように問題に取り組んだかを後から確認できるため、復習の際に非常に役立ちます。
正しい解き方が分からなくても、自分の考え方を見直すことで改善点が見つかり、次回以降の問題解決能力が向上します。
勉強は薄紙を重ねて行くようなものですので、計算過程を書くことを習慣付けることで、要領よく記憶することも可能です。
計算力が鍛えられる
計算過程を意識して書くことで、数字や演算記号に慣れ、計算力そのものが向上します。
ただ暗記するだけでは身につかない「基礎的な計算力」を鍛えるためには、過程を書くことが欠かせません。
計算力は、頭の中で考えるだけではなかなか向上しにくいので、暗記物を繰り返し書き続けるような感覚で計算問題を解いていくと、自然と計算力が身に付くでしょう。
自信がつく
計算過程を書いておくと、問題に取り組む際の安心感につながります。
特に「途中まで合っている」と分かるだけでも、自信を持って次のステップに進めるようになります。
計算を嫌がる子どもにとっては大きなモチベーションアップにつながります。
まるで思いついた文章をすらすらと書き綴るような感覚で計算ができるようになれば、絶対的な自信につながりますし、何よりも得意分野を構築することができるのは大きなメリットと言えます、
実践方法と注意点
シンプルで分かりやすい計算過程を心がける
計算過程を書く際は、簡潔で分かりやすく記録することが大切です。
記号や矢印などを適宜使いながら、自分にとって見やすい形に工夫しましょう。
記録が不要な場合は、殴り書きでも計算過程を何度も書くことで、応用の計算問題にも活かすことができるでしょう。
消さないことをルール化する
途中で間違えた場合でも、計算過程を消さずに残しておくことをおすすめします。
間違えた箇所を見つけるだけでなく、そのミスを次に活かすための重要な記録となるからです。
比較的安いコピー用紙などに。ボールペンやサインペンで計算式を書くのもおすすめの方法です。
学校の先生や保護者がサポートする
お子さんが計算過程を書くことに慣れるまでは、学校の先生や保護者が「なぜこのステップが必要なのか」を丁寧に説明してあげると良いでしょう。
また、記録ができた際には積極的に褒めることで、次の学習意欲を引き出すことができます。
それでも計算式を書きたがらないお子さんの場合、先生や親御さんが知りたいことは、答えではなく途中の計算過程だと言う事を教えてあげると良いでしょう。
まとめ
計算過程を書くことは、単に計算ミスを防ぐためだけではなく、学ぶ力そのものを向上させる大切なプロセスです。
お子さんが計算過程を書く習慣を身につけることで、数学に限らず他の教科でも論理的に考える力が養われるでしょう。
これからは答えだけに満足せず、計算過程も大切にしていきましょう!